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挨拶

センター長挨拶

今年出された中教審の答申案「新たな未来を築くための大学教育の質的変換に向けて」では、生涯学び続け、主体的に考える力を育成する大学へと大学改革が強く要請されている。学 生が未来社会を生き抜く力を修得するために、また、大学が我が国と世界の安定的、持続的な発展に重要な役割を担うためにも必要不可欠とある。学士課程教育 において、学生の主体的な学修を促す能動的な学修への転換には、教育方法の改善と教員の教育能力および研究能力の向上が不可欠であると思う。しかし、質の 高い教育あるいは学生の質を保証する教育は、教育能力があり責任を持って実施する教員と教育実施体制だけで本当に達成できるのであろうか。現在のゆとり教 育を受けてきた学生達にみられる傾向として、大学に来る目的意識が薄く、将来の目標も不明な学生が増えているのが現状であり、カリキュラムの内容を含めて検討する時期にきている。

地球規模でのグローバル競争の中で活躍できる人材に必要なのは教養教育であるとよく言われる。それが端的に表れるのは海外での留学を含めて仕事をする時である。海外で異文化の人達と一緒に勉強や仕事をするには、相手の話を聞き、自分の考えで説得できることが必要である。つまり、自国の文化や歴史をよく理解していなければ相手の異文化を理解することはできず、軽蔑されるのみである。海外へ出て知的体験を積むには論理的な思考能力やコミュニケーション能力が重要であり、これらは幅広い教養教育の中で身につく力である。このような点から教養教育の重要性を認識させるためにも、留学あるいは海外でのインターンシップなどの体験は国際感覚を醸成するために重要でありかつ有効な手段と考えられる。目標がなく入学してくる学生に対して主体的な学修をさせ、主体的に考える力を育成する大学とするためには、留学など海外へ出て知的体験を積ませ、教養教育の重要性を再認識させる教育プログラムを検討することも一つの方法であり、全学で取り組む課題かと思われる。

「大学教育機能開発総合研究センター」に赴任して初めてセンター設置までの経緯、果たすべき役割等について少しずつだがわかってきた。しかし、グローバル化や情報化の進展に伴い社会を取り巻く状況が変化し、学生数の減少等により従来のままでは問題があるとの認識から教育改革が始められているが、社会はさらに早急な改革を求めており、大変厳しい状況へなりつつある。大学教員すべてがこのような現状認識を共有することが今後の教育改革には是非とも必要である。現在、教養教育改革に向けて議論が行われており、教養教育の責任ある実施に向けての組織のあり方も検討中であり、このような視点と認識が本センターの改組も必要であると思われる。

 

 

 
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